理想の主治医をみつけようと彷徨う患者の話
先日、ナグモクリニックで知り合ったお友達(私は2019年ナグモクリニックの南雲先生に再建を受けています)に誘われて、長津田まで、演劇を観に行ってきました。
コロナ自粛で、久々の東京へお出かけです。
↑『ブレストウォーズ 恋する標準治療』
突然乳がんになった主人公が、複雑な治療の選択肢に翻弄され、まるで『運命の人』を探すかのような『ドクター探し』を始めるストーリー。
『乳がん』を題材にした演劇というのも珍しいですが、脚本家の方は、やはり乳がん経験者でナグモクリニックで再建を受けられた先輩です。
それにしてもこのお話、思わず『これ、私の事じゃん!!』と思いました。
私もその時の状況に応じて、先生も病院も3回も変えています。
しかも、このお話の主治医のキャラが、私が最初に手術して頂いた地域の総合病院の主治医のキャラと全く一緒!
患者の顔を見ず、始終パソコンの方だけみて
無愛想でぶっきらぼう。
不安と恐怖におののきながらも、何かの間違いであって欲しいと思いつつ状況を語ると「がんはがんでしょ!!」と一蹴。
内心それはそうなんだけど、その言い方なんとかして欲しいと思う。
「大丈夫だよ。今乳がんは治るから、一緒に頑張りましょう」とか受け止めて慰めて欲しかった。
しかも「悪性!乳頭腺管がんと硬がんね!」
乳がんにもいろいろ種類はあるらしいが、私のは2種類?!この時点でまた不安に追い討ちをかけられる。
先生としては『がん』なんて慣れっこなのかもしれないが、こちらとしては、ド素人。
専門用語を使って事務的に冷たくいい放ち、患者に不安を煽る。
しかも補足的な説明はなく、口数が少ない分、無言の間があると余計恐怖を覚える。
そんな初対面の印象が、その後の関係にも影響を及ぼし、信頼関係を築くことが難しくなっていくのだ。
私もこの主治医との関係に悩み、転院してしまう羽目になった。
この劇の主人公のように…。
乳がんは、個々の病態や価値観により、いろいろな治療法の選択肢がある。
いろいろ迷って分かることもあるし、1人の主治医を信じて身を委ねることも大切なのだと思う。